REPORT
祝スキマスイッチ10周年「Sukimaswitch in Augusta Camp 2013」開催!
横浜で6時間半計37曲、15,000人と共に駆け抜けた全力のステージ!!
オフィス オーガスタに所属するアーティストが一堂に会して行われる毎年恒例のイベント、オーガスタキャンプが7月27日、横浜赤レンガパーク 野外特設ステージ(横浜市)にて行われた。スキマスイッチ10周年の今年は、その名も“Sukimaswitch in Augusta Camp 2013~Sukimaswitch 10th Anniversary~”というタイトルのもと、スキマスイッチを中心にしたコンセプトで構成されたステージを展開。所属アーティストの杏子、山崎まさよし、COIL(岡本定義のみ)、元ちとせ、長澤知之、秦 基博、さかいゆう、ドラマーのあらきゆうこも参加しての一大イベントとなった。
14:00、ステージにスキマスイッチとバンドメンバーが登場。
1曲目は福耳の楽曲「星のかけらを探しに行こう Again」。この曲はアンコールで全員セッションするのがオーガスタキャンプの通例であるが、いきなり1曲目に、しかも福耳ではなくスキマスイッチが歌うというサプライズ。これだけで今年のオーガスタキャンプが特別なものであることが伺えた。
「オーガスタキャンプ始まりました! 体調管理に気をつけて、最後まで楽しんでいってください!」
そう叫ぶと、スキマスイッチのライブでも定番の楽曲「ふれて未来を」を披露。
ハウスバンドにドラム村石雅行、ギター石成正人、ベース種子田健、キーボード浦清英、パーカッション松本智也、トランペット田中充、サックス本間将人という、スキマスイッチのライブではおなじみの超豪華バックバンドと共に、会場を一気盛り上げる。
「今年のオーガスタキャンプは、スキマスイッチが始めから終わりまでステージから降りることはありません!」
メンバーの大橋卓弥、常田真太郎がホスト役となって、次々にアーティストを呼び込みセッションをしていく形でステージが進行していくことが明かされると、会場からは大歓声が。
「最初のゲスト。さかいゆう!」
2人に呼び込まれる形でさかいゆうが登場。スキマスイッチの大ヒットナンバー「奏(かなで)」をセッション。常田とさかいのピアノの掛け合いも大注目の1曲となった。大橋も「普段、奏(かなで)をシンタくん(常田)以外のピアノで歌うことはなかなかないので、新鮮でうれしい。」と満足の出来映えとなった。
その後、“三菱自動車eKワゴンTVCMソング”として話題のさかい新曲「薔薇とローズ」を初披露。コーラスには大橋に加え、杏子と秦 基博も参加し、華やかに彩りを添えた。
「薔薇とローズ」は10月にシングルとしてリリースされることが決定、先行して7月24日から着うた(R)配信も開始している。
続いてのステージは杏子。
杏子曰く、“今どき珍しい肉食男子の歌”という、スキマスイッチのナンバー「ガラナ」。オリジナルは夏らしい元気な楽曲だが、杏子の魅力を最大限に活かした大人っぽいしっとりとした歌い出しから始まる特別バージョンを披露。“この想いよ負けるな!”という歌詞と共に会場が大空へ拳を突き上げた。そして杏子がソロ以前にメンバーとして参加していたBARBEE BOYSの名曲「目を閉じておいでよ」を杏子と大橋のツインボーカルで熱唱すると会場も一気にヒートアップ。大橋は黒いジャケットを羽織り、ソプラノサックスらしきものを首にぶらさげてBARBEE BOYSの男性ボーカル、KONTAに扮すると、本家杏子も同じく黒の衣装に早変わり。ロングスカートをひらひらと翻しながらステージ狭しと回り、さらに客席を煽った。
元ちとせが登場。
昨年、一足先に10周年を迎えた元ちとせは、野外のロケーションにぴったりの楽曲「晴ときどき曇」、「水色のスカート」を。どちらもミディアムテンポの爽やかなスキマスイッチの楽曲に元ちとせの声が重なり、ロックな空気から一転、癒しの空間へと変わっていく。「水色のスカート」は、パーカッションにあらきゆうこ迎え、アコースティック編成でのステージとなった。この曲のために「今日の朝、衣装を合わせてきた」という元ちとせとあらき。それぞれ赤、黄色、ピンクと、青空に映えるカラフルな衣装が、より一層華やかさを演出する。
元ちとせの楽曲「ハミングバード」では、岡本定義(COIL)、秦 基博もステージに登場。「TuTuTu・・・」コーラスも軽快なステージとなった。
「みなさんこんにちは。長澤知之です。よろしくお願いします。」
長澤知之は、スキマスイッチのデビュー曲「view」を。長澤と大橋の掛け合いボーカルや杏子のコーラス、間奏では長澤知之のギターソロも飛び出し、迫力あるセッションとなった。
ここでゲストミュージシャンとして、京都のインストゥルメンタル・バンド、Nabowaのヴァイオリン山本啓が呼び込まれる。今ステージ唯一のゲストミュージシャンの登場により披露されたのは、7月31日に配信リリースになる長澤知之の新曲「誰より愛を込めて」。オリジナルにはないブラスアレンジや、長澤知之初となるコールアンドレスポンスも大盛り上がりの、この日しか見ることのできない特別バージョンとなった。
ここで休憩を挟む。
会場外の赤レンガ倉庫前広場にて、イベントオフィシャルグッズの販売や、恒例となったアーティストプロデュースメニューを食べることができる“オーガスタ食堂”、7月24日にリリースしたばかりのスキマスイッチハワイアンアレンジアルバム「anuenue」のリリース記念イベントとしてフラショーを開催した“サンキングステージ”などを展開。各々の時間を過ごし、少しクールダウン。どのブースも賑わいを見せ、後半への期待がますます募っていく。
休憩後のトップバッターはあらきゆうこ。
ドラマーとして活動し、オーガスタキャンプでも数多くの楽曲に参加しているあらきは、スキマスイッチの2人たっての希望により、自身のプロジェクト、MI-GUの「ひとりじゃできないから手伝ってください」をコラボレーション。
ベース岡本定義、エレキギター長澤知之と共に、アーティストあらきの世界観を見事に表現した。
続いてはCOILの岡本定義。
ベース岡本定義、エレキギター大橋卓弥、ピアノ常田真太郎、ドラムあらきゆうこで結成されたオーガスタバンドにて、スキマスイッチのアルバムに収録されている究極のラブソング「きみがいいなら」披露。
さらに、紹介もないまま、さりげなくステージ下手に姿を現した秦 基博、さかいゆう。(後に、この状況を“しれっとシステム”と命名)イントロとアウトロで大橋を加えたコーラス隊を結成し、会場を湧かせた。COILの楽曲「ミュージック」ではあらきゆうことハウスバンドの村石雅行がツインドラムで競演、間奏では2人による圧巻のドラムソロまわしも。
10月にデビュー15周年を迎えるCOILは、現在オリジナルアルバムを制作中。秋にはリリースを予定している。
山崎まさよしの登場。
アフロに髭というかつての常田真太郎のトレードマークに扮してステージに現れた山崎まさよし。イントロのベースが印象的なスキマスイッチの楽曲「スモーキンレイニーブルー」を披露する。コーラスにはさかいゆうが参加、後半は大橋卓弥と山崎まさよしの掛け合いや山崎のエレキギターから始まるソロ回しなど、見所満載となった。
「続いては、山さんの歌を歌わせていただきます!」
というと山崎まさよしの楽曲「愛のしくみ」を。大橋卓弥がメインボーカル、そして山崎まさよしはコーラス、さらにあらきゆうこもパーカッションという形でサポート。続く「アドレナリン」では、コーラスに元ちとせ、ドラムにあらきゆうこが参加。再びツインドラムにて客席を魅了した。
9月18日には3年ぶりとなるオリジナルアルバムのリリースが決まっている山崎まさよし。
最新シングルNHK時代劇「妻はくノ一」主題歌「アルタイルの涙」に加え、盛りだくさんの内容になる予定。
「最後に登場するのは、もう分かっていると思うけど・・・」
セッションパートの最後は、これまでコーラスとして盛り上げ役に徹してきた秦 基博が満を持して登場。
圧巻は、スキマスイッチのオリジナル楽曲「藍」と、秦オリジナル楽曲「アイ」を、2曲続けての演奏シーンだった。「藍」は昨年セルフカバーアルバムをリリースした際に行われたファン投票でも「奏(かなで)」に次いで上位となった、ファンからも絶大に人気のある曲。まず1コーラス目を秦が、2コーラス目を大橋が歌い継ぐ形で観客を酔わせた。そして秦の代表曲「アイ」では、常田真太郎のピアノだけをバックに、大橋と秦のボーカルが時に競い合い、時に寄り添うようにして、歌い紡いでいく。少し風が吹いて心地よい会場にマッチした心に染み入るパフォーマンスを魅せた。
秦は10月16日に初のセルフセレクションアルバム「一耳惚れ」のリリースが決定している。「アイ」の弾き語りバージョンの他、絶賛放映中“ヨコハマタイヤBluEarthCMソング”「Girl」など、話題の楽曲が多数収録される。
ここからは本日の主役、スキマスイッチのステージ。
陽も沈みかけたステージに6月19日にリリースされたばかりのテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」主題歌「スカーレット」や「ユリーカ」など次々にヒット曲を披露していく。
「次の曲は10年分の想いを込めた曲です。自分たちらしく肩肘はらずにほんわかした曲を作りました。」
と言うと、7月31日にリリースとなる新曲「Hello Especially」を。イントロが流れると会場の熱気は最高潮に。フジテレビ“ノイタミナ”アニメ「銀の匙 Silver Spoon」エンディング・テーマとして放映されている「Hello Especially」は、10周年を迎えたスキマスイッチからの“ありがとう”の気持ちが詰まった一曲。会場を埋め尽くした15,000人ひとりひとりに“ありがとう”が伝わったに違いない。
本編最後は、自身の大ヒット曲「全力少年」。
大橋のかけ声により会場が大熱唱すると、常田も合わせて客席を煽る。
まさにステージと客席がひとつになったまま、本編のパフォーマンスが終了した。
強い風と共に、雨雲を呼び込んだ20:00、再びアーティストが登場。
アンコールは、オーガスタアーティスト、ハウスバンドが一同に会してのALL STARSによるセッションとなった。
オーガスタキャンプが行われた7月27日は岡本定義の誕生日。サプライズケーキの登場から始まったアンコールの1曲目は、オーガスタキャンプでは定番となった2008年の福耳の楽曲「夏はこれからだ!」。始まったばかりの暑い夏に楽しいことがたくさん待ち受けているのではないかと期待せざるを得ない、そんな気分にさせられた。
いよいよラストの曲、というところで、雨も本降りに。
ラストの曲は2006年にスキマスイッチがプロデュースした福耳の曲「惑星タイマー」。
リリース当時にはデビューしていなかった長澤知之、秦 基博、さかいゆうも加わり、2013年バージョンの新たな惑星タイマーを披露した。
「ちょっと待ってください!」曲の途中で杏子が口を開く。
「今日はあなたたちのお祝いですよ!」
何も聞かされていなかったスキマスイッチの2人は驚きを隠せない。
山崎のかけ声により、15,000人の「スキマスイッチ10周年おめでとう!」のプレゼント。
2人の抱擁という貴重なシーンに温かい気持ちに包まれていると、立て続けに大きな花束が登場。
「10周年、実感湧かないと言い続けてきましたが、今日やっと湧きました。ありがとうございます。」(大橋)
「これからもスキマスイッチをよろしくお願いします。」(常田)
“君だけを乗せ”“遥か遠くへ”
まだまだ遠くへ羽ばたいていくスキマスイッチの10周年イヤーに期待を寄せながら、最後は横浜の夜空に咲く花火で幕を閉じた。